ワークショップ#4
「麦わらの一味」を結成する
金山 大輝AMD株式会社 プランナー
大畑 慎治AMD株式会社 事業プロデューサー
2018.08.31
前回のワークで作成した個々の「恋するテーマ」を共有し、事業共創の検討を進めるためのチームづくりを目的とした第四回。いよいよ本格的な共創フェーズに差し掛かるということもあり、わずかに緊張感も漂う中、参加メンバー全員が自身の「恋するテーマ」をプレゼンテーションし、思いや志を同じくするメンバー同士のグルーピングが行われました。結果、それぞれにカラーの異なる5つのチームが結成され、最後はメンバー同士のハッシュタグを持ち寄る形で、「チームのテーマ」が暫定的に定められました。
SOCIAL OUT TOKYOの企画・プロデュースを担当しているAMDのプランナー、金山が今回もワークショップのファシリテーターを務めます。
これまでのワークを通じて下ごしらえが整った今回は、しっかり時間をかけて、共創アイデアを検討していくためのチームづくりを行います。早速これから今日ここにいる皆さん全員に、宿題として清書してきていただいた「恋するテーマ」をプレゼンテーションしてもらうのですが、その前に。
今回組んでいただきたいチームの理想形は、言うならば人気漫画・ワンピースに登場する主人公ルフィの海賊団「麦わらの一味」です。例えばドラゴンボールに代表されるような、これまでの少年漫画とワンピースとの大きな違いの一つに、主人公たちの目的意識とチームのあり方があります。ワンピース以前、少年漫画で割と一般的だったのが、登場人物が力を合わせて共通の目的(「全国優勝する」や「悪の敵を倒す」など)を達成するというストーリー。しかし、ワンピースの麦わらの一味は若干異なります。もちろん、「海賊団としてグランドラインを旅し、ワンピースを見つける」という共通のテーマはありますが、一方で、例えば剣豪であるゾロには「世界一の剣豪になる」、コックのサンジには「あらゆる海域の魚が獲れる理想の海・オールブルーを見つける」といったように、主要キャラクターそれぞれに、個人としての目的、SOCIAL OUTで言うところの「恋するテーマ」が存在しており、そのために各々、「航海士」「船医」「船大工」といった自分のスキルやリソース、すなわち皆さんに書き出してもらったような「ハッシュタグ」でチームのために貢献もしている。
この、「チームとしての共通のテーマ」がありつつも、「個人としての目的(恋するテーマ)」も叶えるために「個人のスキルやリソース(ハッシュタグ)」でチームに貢献し合う、という構図が「麦わらの一味」であり、チームでありながら、個としても自己実現できている、ある意味、今の時代を象徴する理想の組織のあり方かもしれません。皆さんに今日つくり上げていただきたいのはまさにこのようなチームです。自分の「恋するテーマ」と「ハッシュタグ」を共有し、それぞれが持ち寄って、チームとしての共通のテーマのもとで、各個人の目的の達成が見込め、各々のスキルやリソースを生かし合える理想のチーム「麦わらの一味」を結成しましょう。
その後、清書されたワークシートをもとに、参加者全員で「恋するテーマ」のプレゼンテーションが行われました。具体的にどのようなことをしてみたいか、また、どういう人をチームとして募集したいかなど、それぞれ様々な切り口からテーマの発表が行われ、これからのチームビルディングに向けて、和やかな雰囲気ながら、皆さん真剣な表情で聞き入っていました。また、会場前方のモニターでは、AMDの事業プロデューサーである大畑が、円滑なチームビルディングのサポーターとして、リアルタイムでプレゼン内容の整理とテーマごとの仮グルーピングを行ないました。
プレゼンテーションがすべて終わりましたので、いよいよここからはチームビルディングの時間となります。たっぷり時間を取りますので、発表を聞いていて気になった人、詳しい話を聞いてみたい人、ラブコールを贈られた人(笑)など、思い思いの人と対話しつつ、「麦わらの一味」をつくり上げていきましょう。同じ企業の参加者同士が固まる必要もなければ、チームの人数なんかも自由です。もちろん、無理してチームに加わる必要はないですし、リソース面での掛け持ちや、議論を進める中で、今後の鞍替えなども自由です。まずは固く縛られることなく、自身の思いと丁寧に向き合いながら、理想の仲間がいないか、仲間探しの旅に出かけましょう。
「恋するテーマ」が記された自身のワークシートを持ち寄って、広い会場のあちこちで参加者同士の対話が繰り広げられました。皆さん魅力的な「恋するテーマ」をお持ちだったこともあり、チームづくりは白熱。想定以上の時間がかかったものの、最終的には大小5チームがその場で誕生しました。
最後に、チームごとに懇親の時間を取りますので、お配りするワークシートにチームのテーマを書き出してみましょう。それぞれの「恋するテーマ」、「ハッシュタグ」から導かれる「チームのテーマ」のもと、今後は具体的なアイデア検討を進めていきます。次回までにそれぞれ、具体的にどのようなことをしてみたいか、どんなアイデアがあるかなど、連絡を取り合いながら検討を進め、次回以降のワークでの生産性を高めておきましょう。それでは、いつものように(参加企業である)キリンさんにご提供いただいたドリンクで、チーム結成を祝して乾杯です。
プログラム後には、個性豊かな「チームのテーマ」が出揃い、次回からの共創アイデア検討に向けた準備が整いました。これから各チームごとに、どのようなアイデアが生み出されていくのか楽しみです。さらに今回から、「社会課題×クリイエティブ」などをテーマに素晴らしい映像作品の制作や創作活動を通じた取り組みを展開されているEXIT FILMさんが正式参加されました。SOCIAL OUT TOKYOの映像サポーターとしてもお手伝いいただきます。最後に、引き続きドリンクをご提供いただいているキリンさん、参加者を代表し、乾杯のご挨拶をいただいたマザーハウスさん、懇親会の最後まで残っていただきDJで盛り上げていただいた登壇ゲストの雨宮さん、本当にありがとうございました。また、今回のプログラムは株式会社ガイアックスが運営するシェアコミュニティースペース「Nagatacho GRID」をお借りして行われました。仲間探しにぴったりな素敵な会場のご提供、ありがとうございました。