• 著名メディアの編集長が
    予感し合う、
    ローカルが最先端となる
    日とは

    高橋 俊宏Discover Japan 統括編集長

    松島 倫明WIRED日本版 編集長

    2018.10.24

日本のローカルを知り尽くし、「日本の魅力、“再発見”」を掲げる雑誌『Discover Japan』の統括編集長、高橋俊宏さん。テクノロジーを切り口に、カルチャーシーンやライフスタイル、社会経済のあらゆる“未来”を描く『WIRED』日本版編集長、松島倫明さん。それぞれの視点を持った二人の話が交わるところに、何度も「ローカル」というキーワードが浮かび上がりました。天草、高岡、尾道、城崎、鎌倉、そして海士町。ローカルはいまや田舎ではない、ある意味で都会をしのぐ、日本の最先端がそこに見えてきました。

以下、容量の関係により、一部内容を割愛させていただきながら、そのエッセンスを余すところなくご紹介します。

トーキョーだけじゃない、
ローカルにこそ日本がある

高橋:
創刊10年を迎えた『Discover Japan』ですが、企画を提案した当初は、「何を言っているんだ。カルチャーは海外にあるだろう」と言われました。僕自身も『北欧スタイル』という雑誌を立ち上げ、海外のインテリアやデザインを紹介していたこともあり、カッコいいものは海外にあるという感覚は十分理解できました。しかし、そんな状況にあったからこそ『Discover Japan』では、日本の地方をカッコよく紹介することを大きな柱にしたいと考えていました。

僕自身が岡山という地方出身だったことも大きいと思います。僕が高校生の頃の岡山って、人気度もオシャレ度も超低かった。ただ自然はすごく豊か。僕は釣りがすごく好きで。学生の頃は夏休みに帰省すると、仲間とシーカヤックを5分ほど漕いで、その辺の無人島で釣り糸を垂らしながらビールを飲んでゆっくり過ごして、ということをしていました。なんでみんな、こんなに楽しいことをやらないんだろうなと思っていましたね。

その一方で、オシャレをしたい一心でカルチャー誌を眺めては、当時流行っていたフリースを求めて東京のお店に電話をかけたりもしていました。でも、通販すらない時代。メディアが発信するオシャレを入手する術が岡山にはなかった。手に入らないのに、雑誌には東京のおいしいレストランやカフェ、オシャレなショップ情報がずらり。日本は東京中心かよ、と思っていました(笑)。そうやって地方出身の僕が感じた2つの思い、つまり、あまりにもメディアが東京中心だという疑問と、自然の豊かさって本当にすごいぞという体感から、日本の読者に、「地方こそいいところあるぞ、おいしいものあるぞ」ということを伝えたかったんです。ひいては海外の人々にも、日本のローカルのよさを知ってほしいな、と。

今では、地域ブランディング協会という協会を立ち上げ、地域の魅力をメディアで発信するだけでなく、クリエイティブの力を活用して地域の価値を高める活動もしています。本を作るだけではなく、地域ブランドをもっと立体的に作っていきたい。その流れで、パリにお店も作りました。日本の伝統工芸や地場産業って、実はパリですごくリスペクトされている。でもその現物を見て触れて買うことができる場所が少なかった。「ひとりクールジャパンだ!」といってそんな活動をしていたところ、経済産業省の方から声をかけていただき、国の仕事もさせていただくようになりました。そういった意味で、メディアとしての『Discover Japan』を媒介としながら、いろんな地域活性のイベントや、海外に向けた情報発信のお手伝いもしています。

2018年に、ニューエコノミーを再考する

松島:
『WIRED』は1993年にアメリカ西海岸で創刊されました。テクノロジーという窓を通じて、ライフスタイルやカルチャーを包括した未来がどうなるのかについてのメディアです。僕たちは「意味と文脈」という言葉をよく使います。これは、単に情報を切り出すだけではなく、インサイトに迫る意味や文脈をいかに盛り込めるかを意識しようということ。『WIRED』らしい独特の立ち位置からの発信を心がけています。ちなみに日本で2度目のリブートとなる最新号のテーマは「ニューエコノミー」。これはもともと、『WIRED』が創刊された90年代に出てきた言葉。ちょうどデジタル革命が起きた頃で、これまでとは全く異なる経済の仕組みがここから生まれるという空気感があった頃ですね。でも、2000年にドットコムバブルが弾けて、ニューエコノミーって口に出すことさえ恥ずかしい時代に突入した。しかし今、そこから20年近く経ってみると、その頃語られていたニューエコノミーが現実化した世界を僕たちは生きているわけです。そこで90年代にニューエコノミーを提唱した張本人であり、『WIRED』創刊時のエグゼクティブ・エディターであるケビン・ケリーに、「あれから20年経って、いま、どんな未来を考えている?」と聞いてみました。2018年に改めてニューエコノミーを考えると、どんな未来が描けるのかを考察したわけです。

コーポラティヴィズムとローカルの親和性

松島:
そこで上がったキーワードのひとつが、「プラットフォーム・コーポラティヴィズム」。GoogleやFacebookなど、既にインフラとなっているプラットフォームを、もう一度僕たち全員で持つような仕組みづくりができないか、という動きが世界中で始まっている。コーポラティヴィズムというのは協同組合のことですね。日本だと生協がイメージしやすいかな。例としては、Uberのサービスを協同組合化したJUNO。airbnbを協同組合化したfairbnb。協同組合型のスタートアップをインキュベーションしていく、インキュベーター・コープなどもそうですね。プラットフォーム・キャピタリズムがここまで進んでいる中で、もう一回社会をアップデートすることを考えると、コーポラティヴィズムって話が上がってくる。そして、コーポラティヴィズムってローカルとすごく親和性が高いんです。というのも、コーポラティヴィズムをいざ実装しようとすると、近隣からボランティアを募るなど、ローカルの人たちで共有していくのが現実的だからです。理にかなっているんですよね。

他にもよく言われるのが自動運転などのシステムの話。山の中なのか都市なのかによって課題も違うわけだし、地域性と合わせながら進めた方が本来早い。ネット環境はローカルでも十分に整っているんだから、ローカルで立ち上がったビジネスモデルがそのまま世界中へ広がる、という可能性も十分あると思います。そういった意味で、協同組合って古くて新しいんです。

高橋:
コーポラティヴィズムはすごくおもしろいですよね。先日も似たような話を聞いて。日本は中小企業、というよりも小企業が多すぎて、それぞれが経理や施設を持つのはそもそも効率が悪い。シェアできるところはシェアして生産性を上げていくともっといいのにね、と。

松島:
そうですね。僕が『SHARE』という本の国内版を手がけたのがシェアリングエコノミーのはしりだった2010年。2016年頃からは日経新聞などでもシェアリングエコノミーが盛んに取り上げられて、すでにこの流れが始まっているような雰囲気がありますが、僕は真のシェアリングエコノミーってまだ生まれてさえいないと思っています。要するに、先ほど出てきたairbnbやUberなど、一社がプラットフォーム化して独占でやっているだけで、本当の意味でのシェアリングや協同組合の機能は伴っていない。プラットフォーム・コーポラティズムが実装されていくのはこれからなのかな、と。

ローカルを盛り上げる
「個性派市長ネットワーク」

松島:
地方は市議会や市長がすごく近くに感じられるとよく聞きます。

高橋:
確かにローカルは行政がすごく近いですね。ちなみに僕たちは市長や知事、いわばそのローカルのトップの方とお仕事することが多いです。理由は、間の人たちと細々話を詰めていくやり方じゃ100年かかるからです(笑)。トップである市長や知事と話をしてOKが出れば、もうOKじゃないですか。志のある市長はとにかく決断も早いですしね。印象としてですが、数万人規模の市の市長はおもしろい人が多いですね。地方の市長もどんどん若返っている。誤解を恐れずに言えば、僕たちはそういうおもしろい市長を、敬意を持って「個性派市長」と呼んでいます(笑)。

松島:
おもしろい! 個性派市長を一覧できるサイトがあればいいのに(笑)!

高橋:
個性派市長は個性派市長同士でのネットワークがある。一人の個性派市長と意気投合すると、また別の個性派市長から直接連絡があったりします。やはり、トップの方から直接連絡をもらうと、行かざるをえないですよね(笑)。武雄市の図書館が一時話題になりましたが、あの図書館を作り始めるってときにも個性派市長ネットワークを通じて僕に電話がかかってきて「Discover Japan向きの超かっこいい図書館作っているから見に来て」と(笑)。

熊本県・天草
「マイナスこそプラス」思考の
ローカルブランディング

松島:
不便をなくしたいという、マイナスをゼロにする話。一方で、埋もれた資産をもっと広めたいという、ゼロからプラスを生み出す話。地方創生の相談を受けると、実際はいま困っていること、マイナスをゼロにすることを検討してほしいという話が多いはず。この辺の現場の話を教えてください。

高橋:
お察しの通り、まずはマイナスをゼロにしてくれってリクエストされることが多いですね。でも、よくよく考えてみると、地元でマイナスだと捉えられていることこそ、外部の人間からするとプラスになりうるんです。例えば、アクセスしづらく不便というマイナスが新たな価値を生んだケース。熊本の西の果て、雲仙天草国立公園の中に「五足のくつ」という宿があります。熊本空港から車で3時間くらいの場所で、確かにめちゃくちゃ不便(笑)。でも僕はここの宿が大好きです。とてもユニークな宿。外観は瓦屋根の日本風なのに、食事処には聖マリア像がドーンと置かれていて、いわゆる教会になっている。どういうことかというと、天草はキリスト教が伝来し、日本がヨーロッパと出会った場所。さらに隠れキリシタンの文化がある土地なんです。そんな土地の文脈をきちんと受け継いでいて、外見は日本家屋なのに一歩足を踏み入れると西洋という異文化ミックスがコンセプトとして再現されている宿なんですね。建築家も教会建築の専門家が担当したほど、きちんと再現されています。

松島:
もともとあった建物ではなく、新しく土地の文脈を読み込んだ本物を作ったということですか?

高橋:
そうです。一から本物を作り上げたんですね。まさに断崖絶壁の場所に立っているんですが、そこから眺める夕陽は本当に格別。二つとない魅力があるわけです。結果、ここの宿はいつもほぼ満室です。

富山県・高岡
ローカルで誕生し続ける、
若い世代のスタープレイヤー

高橋:
伝統工芸や地場産業の領域でここ数年、若い世代からスターが生まれ始めているのもおもしろい動きですね。代表的な例では、富山県の高岡。ここは70年代にピークを迎えた仏具の産地で、その頃は十分に潤っていたんです。しかし、ここ最近は仏壇を置く家も減ってきていて、ジリ貧の状況でした。そこで仏具を作る鋳物技術を生かして、スプーンなどのカトラリーやフラワーベースなどの生活用品を作り始めた。能作さんという会社は、産業観光として工場見学の受け入れもしています。ユニークなプロダクトが観光需要まで呼び起こすようなことが起こっている。過去の遺産、マイナスと思われていたものを自分たちの力でゼロを超えてプラスにしているんです。

この流れは、宿業界、モノ業界、料亭なんかでも顕著ですね。既成概念がどんどん壊されて、スタープレイヤーがバンバン登場している。それもローカルで。これからますます、おもしろい時代がやってくると思いますよ。若い世代って言いましたが、具体的には団塊ジュニア世代ですね。敗戦の影響がまだ残っていた団塊世代はどことなく「欧米文化の方が上」という感覚が強いけれど、団塊ジュニア世代や、さらにそれ以降の世代は「日本に対する自己肯定感」が結構あるからかなと感じます。

広島県・尾道
おもしろい人が集まれば、
おもしろいコミュニティーが生まれる

高橋:
尾道では、たくさんあった空き家がどんどんリノベーションされています。でっかい倉庫をリノベーションした「ONOMICHI U2」というサイクリスト専用ホテル。ここはカフェやバー、自転車のショップやギャラリー、イベントスペースなどもある複合施設です。さらに「せとうち 湊のやど」という一棟丸貸しの宿があり、今年12月にはインドの建築集団・スタジオムンバイが手がける「Log.ONOMICHI」という宿泊施設を備えた多目的な空間もオープン予定。禅と庭のミュージアムといわれる禅体験ができる「新勝寺」まである。これら一連の開発は、DISCOVERLINK Setouchiという集団がやっているんですが、そのバックには常石造船という地元の財閥企業が入っています。常石造船はなぜこんな活動をしているかというと、地元の産業を支えるために若者の流出を阻止したい、という気持ちからで、若者が憧れてカッコよく働ける場所を生み出すなど雇用創出に直結する動きをしなければ、という考えなんですね。僕が知っている中でも、かなりマッチョに町づくりが推し進められている場所です。機会があれば、ぜひ訪れてほしいです。すごく盛り上がっていますよ。

究極を言えば、旅する理由って人に会うことじゃないですか。だから、おもしろい人がいるところには、さらにおもしろい人たちが集まって、結果的におもしろいコミュニティーができあがる。美しい景色やおいしい料理って、雑な言い方をすれば、この豊かな日本においてはどこにでもある。だからこそ、どんな人がいる場所かってことが重要だし、人に会う観光はこれからどんどん増えていくでしょうね。

兵庫県・城崎温泉
土地の文脈を、クリエイティブの力で
再編集する

高橋:
地域課題を解決したユニークな事例としては、兵庫県豊岡市の城崎温泉があります。仕掛け人は、幅充孝さんというブックディレクター。ユニークなのは、「本と温泉(Books and Onsen)」という出版レーベルを実際に城崎で立ち上げたこと。城崎は志賀直哉が「城の崎にて」という小説を執筆した土地。そこで、現代版の「城の崎にて」をもう一度ここで作ろう、と。現代の作家として、「プリンセス・トヨトミ」の作者、万城目学さんを迎えました。志賀直哉が「城の崎にて」を書くにあたって実際に逗留した旅館「三木屋」の307号室に同じように篭って執筆してもらったそうです。そして「城崎裁判」という話が書きあがった。さらにその話を(温泉に浸かりながら読めるように)防水紙に印刷して、カバーはタオルで作った。それを城崎限定で発売したんです。城崎温泉には外湯めぐりという、7つの湯を歩いて回る楽しみがありますが、それぞれの番台で売ろう、と*。城崎でしか買えないことで、たくさんの文学ファンが城崎に訪れ、増刷、増刷となっているんです。第二弾は湊かなえさんで、城崎の名物・カニを題材とした作品なので、カニを模した装丁で本が作られました。他にも、現代演劇界で注目されている劇作家・演出家の平田オリザさんを迎えて、国際的なコンテンポラリーダンサーやモダンアーティストを受け入れる場所を作ったりもしている。まさにクリエイティブの力を使った盛り上がりを見せていますね。ちなみに来月カニ解禁ですよ、行かなくちゃ(笑)。

*城崎温泉の外湯の番台はもちろん、城崎市内の旅館、物産展、飲食店、公共施設などでも購入できる。

神奈川県・鎌倉
似たような価値観が集まる場所が、
これからますます増えていく

松島:
ちなみに僕は今、東京から移住して鎌倉に住んでいます。休日に外出すると必ず知り合いに出会う規模のほどよいコミュニティー感があるのですが、高橋さんから見て、コミュニティーの理想系ってありますか?

高橋:
僕の出身地である岡山では、ちょっとデートしただけで、次の日には「あなたのところの息子さん、誰々ちゃんと歩いていたわよ」と母親の耳に入ったりしたので、それがイヤで上京しましたね(笑)。何が違いかというと、鎌倉って、ちょっと特別な場所でもあって、「鎌倉に住むライフスタイル」という価値観が既にある。鎌倉に移住している人には「鎌倉を選んだ」という共通項があるわけですよね。今の若い人たちは結構地方に行きたいと言って、実際に新しいコミュニティーを地域で作り始めてもいます。似たような価値観を持つ人が集まる鎌倉のような場所が、これからたくさん生まれてくる予感がありますね。

島根県・海士町
ミクスチャーカルチャーが
おもしろいローカルを生む

会場からは、自分の出身地は、いわゆるヤンキーがいて特色も薄い地方都市で、鎌倉のようなイケてるローカルになり得る素地を感じない。今回の事例に上がったようなイケてるローカルに、すべての地方都市が化けられるものなのかという質問が上がった。

松島:
確かに鎌倉が地方か、と言われると微妙かもしれませんね。人の集積という視点で鎌倉を見つめると、鎌倉に移住しても東京に通勤して外のカルチャーを運んでくる人、鎌倉に移住して鎌倉でフリーランス活動やショップなど事業をしている人、生まれも育ちも仕事も鎌倉で生き抜いている人、と様々なレイヤーの人が集まっている。そんな多層の人たちがひとつにまとまれる。そういう意味で鎌倉はある種不思議な場所だとも思っています。他の地方都市でこの多層感を再現するのは難しいかもしれません。

なぜアメリカがここ数十年、ある種のテックカルチャーを牽引してきたかを紐解くと、移民を受け入れていて、あらゆる才能が混ざっている土地だという側面が欠かせないと思います。IT企業の創業者なんて、ほとんど移民の二世とか三世。どういう割合で、どういう形で外の文化がミックスされると最もおもしろいケミストリーを生むのかというのはとても興味深いテーマです。移住してきて、心からリラックスして穏やかに暮らしています、というだけで果たしてイノベーションって起こり得るのか。ある程度、外から来た人が新しい何かを仕掛けていくプラットフォームがある方がいいのか。これからのローカルの明暗を分ける鍵はこの辺りにありそうですよね。

高橋:
移住って、一昔前はリタイアした人がするものというイメージがありました。しかし、地方創生の目線で考えれば、やっぱり若い人に住んで欲しいんですよ。地方移住者を増やしたいというオファーに対して、僕らは、「まずは東京でも普通に目立っているような力強くてパワーのある人を引っこ抜いて連れてきましょう」と言います。まずはフリーで活躍している、自由でいながら生活力がある人に住んでもらう。すると、池に石を投げて美しい波紋が広がるように、強い人が強い人を連れてきてくれる。そうして魅力的なコミュニティーがどんどん広がっていくんです。

島根県・隠岐諸島の中ノ島にある海士町ってご存知ですか? まちづくりの先進地域として有名な場所です。財政破綻寸前で100億円を超える借金状態だったのに、見事再生を果たしました。いろいろな方がキーマンとして作用し合ったからこそなのですが、国内外問わずいろんな人が海士町にやってきました。結果的に、10年間で移住者400人。おもしろいのが、その中の一人、スリランカ人のサミーラ。このサミーラさんのネットワークがものすごく強く、海外からたくさんのいろんな外国人が海士町にやってきました。人が人を呼ぶんです。小規模で豊かに暮らしていく、まさに縄文時代のようなコミュニティーが生まれました。異文化が混ざっていくことでイノベーションが起こる、ということがここでも起こっていますよね。そうすべく行政側から仕掛けることもありますし、人を介した偶発的な出会いで広がっていくこともあると思います。

松島:
もともとその土地に住んでいた人と、新たに移住してきた人が日々の暮らしで自然と混ざり合えるような機会が用意されているとさらにいいですね。高橋さんの話でもあったように、人と人がつながるネットワークの力がテクノロジーのサポートによってその威力もスピードも増している時代だからこそ、仕組みづくりや施策を考えてばかりで身動きが取れなくなるよりも、強い人をまずは引っ張ってくるといったほうが早いかもしれないですね。そういうカンフル剤も必要なのかなと思います。

高橋 俊宏
Discover Japan 統括編集長
1973年岡山県生まれ。1999年枻出版社入社。建築やインテリア、デザイン系のムックや書籍など幅広いジャンルの出版を手掛ける。2008年に日本の魅力を再発見をテーマにした雑誌、Discover Japanを創刊し、現在、統括編集長を務める。雑誌メディアを軸にイベントや場づくりのプロデュース、パリに店舗をオープンし、海外発信の拠点をつくるなど、多岐にわたり活動中。現在、地域ブランディング協会代表理事、京ものユースコンペ審査員、高岡市クラフトコンペ審査員、高山市観光経済アドバイザー、環境省グッドライフアワード実行委員、文化庁文化審議会文化財分科会企画調査会委員、経産省や農水省関連のアドバイザーなど。JFN「オーハッピーモーニング」に毎月ゲスト出演中、日テレ「the SOCIAL」に不定期でゲスト出演など、メディアを超えて、日本の魅力、地方の素晴らしさを発信中。
高橋 俊宏
Discover Japan
統括編集長
1973年岡山県生まれ。1999年枻出版社入社。建築やインテリア、デザイン系のムックや書籍など幅広いジャンルの出版を手掛ける。2008年に日本の魅力を再発見をテーマにした雑誌、Discover Japanを創刊し、現在、統括編集長を務める。雑誌メディアを軸にイベントや場づくりのプロデュース、パリに店舗をオープンし、海外発信の拠点をつくるなど、多岐にわたり活動中。現在、地域ブランディング協会代表理事、京ものユースコンペ審査員、高岡市クラフトコンペ審査員、高山市観光経済アドバイザー、環境省グッドライフアワード実行委員、文化庁文化審議会文化財分科会企画調査会委員、経産省や農水省関連のアドバイザーなど。JFN「オーハッピーモーニング」に毎月ゲスト出演中、日テレ「the SOCIAL」に不定期でゲスト出演など、メディアを超えて、日本の魅力、地方の素晴らしさを発信中。
松島 倫明
WIRED日本版 編集長
1996年にNHK出版に入社。村上龍氏のメールマガジンJMMやその単行本化などを手がけたのち、2004年から翻訳書の版権取得・編集・プロモーションなどを幅広く行う。2014年よりNHK出版放送・学芸図書編集部編集長。手がけたタイトルに、ベストセラー『FREE』『SHARE』『MAKERS』『シンギュラリティは近い』のほか、『ZERO to ONE』や『限界費用ゼロ社会』、『〈インターネット〉の次に来るもの』など多数。一方、『BORN TO RUN 走るために生まれた』の邦訳版を手がけて自身もランナーとなり、今は鎌倉に移住し裏山のトレイルを走っている。『脳を鍛えるには運動しかない!』『GO WILD 野生の体を取り戻せ!』『マインドフル・ワーク』『NATURE FIX 自然が最高の脳をつくる』など身体性に根ざした一連のタイトルで、新しいライフスタイルとウェルビーイングの可能性を提示してきた。2018年6月に『WIRED』日本版編集長に就任。
松島 倫明
WIRED日本版
編集長
1996年にNHK出版に入社。村上龍氏のメールマガジンJMMやその単行本化などを手がけたのち、2004年から翻訳書の版権取得・編集・プロモーションなどを幅広く行う。2014年よりNHK出版放送・学芸図書編集部編集長。手がけたタイトルに、ベストセラー『FREE』『SHARE』『MAKERS』『シンギュラリティは近い』のほか、『ZERO to ONE』や『限界費用ゼロ社会』、『〈インターネット〉の次に来るもの』など多数。一方、『BORN TO RUN 走るために生まれた』の邦訳版を手がけて自身もランナーとなり、今は鎌倉に移住し裏山のトレイルを走っている。『脳を鍛えるには運動しかない!』『GO WILD 野生の体を取り戻せ!』『マインドフル・ワーク』『NATURE FIX 自然が最高の脳をつくる』など身体性に根ざした一連のタイトルで、新しいライフスタイルとウェルビーイングの可能性を提示してきた。2018年6月に『WIRED』日本版編集長に就任。

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AMDグループは、ブランディングで培っ たノウハウをもとに、
あらゆる企業活動の先にある社会を常に捉え、
企業課題、社会課題の解決に取り組むクリエイティブカンパニーです。